自宅でできる!肩こりに効くお灸のやり方とツボ7選
お灸初心者でも簡単にできるセルフケア手順
お灸というと「熱そう」「やけどが心配」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、最近では**台座付きで低温タイプの“せんねん灸”**など、自宅でも安全に使える商品が多数販売されています。
【基本のやり方】
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お灸を据えるツボの位置を確認する
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お灸の台座に火をつける
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ツボの上に置いて、火が消えるまでじんわり温める
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ほんのり温かい刺激を感じながら深呼吸
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火が消えたらやけどに注意しながら処分
1日1〜2回、片側1〜2個程度から始めるのがベストです。
肩こりが強い時や、疲れがたまっているときに行うと効果的です。
肩井(けんせい)|肩こりに直結する王道ツボ
場所: 首と肩の中間地点(僧帽筋の上)
効果: 肩の緊張を直接緩め、血流を促進します。慢性の肩こりの代表的なツボです。
【ポイント】
ツボの位置が背中寄りなので、貼るタイプのお灸か、誰かに補助してもらうとやりやすいです。
首・肩のつらさを感じたら、まずこのツボを試してみましょう。
風池(ふうち)|首の緊張や頭痛にも効果的
場所: 耳の後ろ、髪の生え際のくぼみ部分
効果: 首の筋肉の緊張緩和、血行促進、頭痛・眼精疲労の改善に。
デスクワークやスマホの見すぎで首の後ろがガチガチになっている方におすすめです。
ここもお灸を据えづらい場所なので、スティック灸やカイロなどで温めるのも◎。
天柱(てんちゅう)|首・肩・頭の血流を改善
場所: 首の後ろ、太い筋肉の外側、髪の生え際あたり
効果: 血行改善、首こり・肩こり・後頭部の重だるさに
肩こりと同時に頭が重い、めまい、眠れないなどの症状がある方にぴったりのツボです。
大椎(だいつい)|自律神経を整え全身の巡りを改善
場所: 首を前に倒したときに飛び出る背骨の下
効果: 自律神経調整、全身の冷え・免疫力アップ、肩こり
大椎は、体のエネルギーの通り道である「督脈」の上にあり、体調全体を整える要のツボでもあります。
お灸が心地よく感じられる場所でもあるため、日常的なケアにおすすめです。
合谷(ごうこく)|肩こり・眼精疲労・ストレスケアに
場所: 手の甲、人差し指と親指の間のくぼみ
効果: 肩こり全般、首のハリ、眼精疲労、ストレス緩和
肩まわりの緊張が強いときに押すとズーンとした刺激を感じることが多く、肩だけでなく全身に作用する万能ツボとされています。
お灸でも刺激可能ですが、日中は指圧でも十分効果的です。
曲池(きょくち)|腕の疲れや肩の張りに効果的
場所: 肘を曲げた時にできるシワの外側
効果: 肩の張り、腕のだるさ、肘〜肩の重さ改善に
特にパソコン作業で腕や前腕が疲れている方は、肩こりと同時に曲池もケアすることで、よりスッキリ感が得られます。
お灸の効果を最大限に引き出すコツと注意点
タイミングと頻度|いつ・どのくらい行えばいい?
お灸の効果をしっかり感じたいなら、以下のタイミングを狙って行うのがベストです。
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お風呂の後(体が温まり、血行が良くなっている)
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就寝前(リラックスモードを高め、睡眠の質アップ)
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仕事の合間のリセット時間
【頻度の目安】
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初めての方は週2〜3回程度からスタート
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慣れてきたら毎日1回まで行ってもOK
ただし、体調が優れないときや食後・飲酒後・発熱時などは避けるようにしましょう。
お灸の種類と選び方(せんねん灸・台座灸など)
お灸にはいくつか種類があり、初心者におすすめなのは以下の2タイプです。
その他、高温タイプやもぐさ直灸は経験者向けです。
まずは低刺激・低温タイプから始めるのが安心です。
やってはいけないお灸のNG行為とは?
お灸は安全に使えば非常に効果的ですが、以下のような使用法はNGです。
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同じ場所に何度も連続で据える
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熱いと感じても我慢する(やけどのリスク)
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発熱・感染・妊娠初期の方が自己判断で使用
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肌トラブルがある部分への使用
違和感や異常を感じた場合は、すぐに中止し専門家に相談しましょう。
セルフお灸と整体・鍼灸を組み合わせるメリット
セルフケアだけで取り切れない肩こりの原因とは
自宅でのお灸によるセルフケアは、確かに肩こりの改善に役立ちます。しかし、慢性的な肩こりや根深いコリは、日々の姿勢・筋バランス・ストレス・生活習慣などが絡み合って生じていることが多く、お灸だけでは取りきれない部分もあります。
たとえば:
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骨盤や背骨の歪みからくる肩の負担
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呼吸の浅さによる血流の悪化
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自律神経の乱れからくる筋緊張の持続
このような複雑な原因がある場合は、体全体のバランスを整える施術との併用が効果的です。
当院の鍼灸施術とお灸の専門的アプローチ
当院では、国家資格保有者による専門的な鍼灸施術を行っています。
ツボの位置や体質を見極めたうえで、「鍼」と「お灸」を組み合わせ、局所的なこりだけでなく、自律神経や血流の状態にもアプローチします。
特にお灸においては、
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灸点紙を用いた安全な温熱刺激
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体質や気候に合わせたツボ選定
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鍼灸+整体の統合ケアプランのご提案
など、一人ひとりに合わせた丁寧な施術を心がけています。
整体・お灸・姿勢改善のトリプルケアで根本改善へ
肩こりを一時的に和らげるだけでなく、「根本から改善して再発しにくい体にしたい」という方には、整体・お灸・セルフケアの三本柱が重要です。
✅ 整体で体の歪みを整える
✅ お灸で血流と自律神経を整える
✅ セルフケアで日々のメンテナンスをする
このトリプルアプローチで体をリセットすることで、肩こりになりにくい“疲れにくい体質”を目指すことができます。
肩こり お灸に関するよくある質問
Q1. 自分でお灸しても本当に効果ありますか?
はい、正しいツボに適切な方法で行えば、自宅でも十分に肩こりの改善効果を実感できます。
特に「冷えを伴う肩こり」「疲労感の強い日」には効果が出やすいです。
ただし、重度のこりや長年の慢性症状には専門施術と併用するのがおすすめです。
Q2. お灸はどれくらい熱く感じるの?やけどしない?
市販の台座付きお灸(せんねん灸など)は40~50℃前後の温熱刺激で、じんわりと心地よく感じる程度です。
「熱い」と感じたらすぐに取り外し、皮膚が赤くなっていたら冷やしてください。
低温やけど防止のため、同じ部位に連続でお灸をするのは避けましょう。
Q3. 毎日お灸しても大丈夫?頻度の目安は?
体調に問題がなければ、毎日1回までの使用は可能です。
ただし、以下のような場合は控えてください:
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発熱や感染症時
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食後30分以内
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妊娠中(特定ツボは避ける)
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皮膚に炎症や湿疹があるとき
慣れるまでは週2~3回からスタートするのが安心です。
Q4. お灸をしても肩こりがすぐ戻るのはなぜ?
肩こりの原因は、単なる筋肉の疲労だけではなく、
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長時間同じ姿勢
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ストレスによる交感神経の緊張
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骨格のゆがみ
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運動不足による血行不良
などが重なっていることが多いため、お灸の効果が一時的に感じられる場合があります。
そんなときは、整体や鍼灸、姿勢の見直しといった総合的な対策を検討してみましょう。
Q5. 妊娠中や高齢でもお灸は使えますか?
使用可能ですが、使用するツボと体調に細心の注意が必要です。
妊娠中は「三陰交」「合谷」など子宮収縮に関わるツボは避ける必要があります。
高齢の方も皮膚が敏感になっていることが多いため、低温タイプのお灸を短時間で行うようにしましょう。
心配な場合は、必ず専門家に相談のうえ使用してください。
慢性的な肩こりはお灸+専門施術で根本改善を
肩こりは、日々の生活の積み重ねから生まれる不調です。
一時的な対処だけではすぐに戻ってしまい、「いつものこと」としてあきらめている方も少なくありません。
しかし、お灸はただの民間療法ではなく、東洋医学に基づく科学的な温熱刺激療法。
血流改善、自律神経の調整、冷えの緩和など、現代人の体に必要な要素がつまっています。
そして、当院ではそのお灸を「もっと効果的に、もっと安心して受けられる」よう、専門家が一人ひとりに合わせて施術を行っています。